蝉時雨






「――――…っ」

「‥‥びっくりした…」






明るい茶色の短髪に
きりっとしたつり目の整った顔立ち。

白のカッターシャツに
腰ではいたズボンは、
ほどよく着くずされたうちの高校の制服。

いつもセットされてる髪は
今日はされていなくて前髪がおりていて、
普段より少し幼く見える。


でも女の子達には
んなとこもろまたかっこいいだとか
騒がれるんだろう。






そこにいたのは紛れもなく
私がよく知る人物。


―…でも





「……京介じゃん。
はぁ…私のときめき返して」