「だからこそよ」

リーニアはチャーリーに言う。

「固まって行動していたら、龍娘先生に見つかった時に一網打尽にされかねないわ。龍太郎君と小夜ちゃんは一足先に学園を脱出したから、後は私達がバラバラに行動して、先生を撹乱しつつ脱出しましょう」

「あー…しゃあないなぁ…」

リーニアの作戦が、一番確率が高そうだ。

渋々了承するチャーリー。

リーニアは、ぽやんとした顔で立っている璃月の顔を見る。

「りっちゃんも、それでいい?」

ニックネームで呼ぶリーニアに。

「うん、わかったぁ」

璃月はどことなく緊張感のない声で返事した。