天神学園の奇怪な面々Ⅴ

陶酔しきった表情の可畏に、龍娘は危機感を覚える。

自分の敗北に関してではない。

この生徒が天神学園を当たり前のようにうろつく事で、甚大な数の犠牲者が出るのではないかと危惧しているのだ。

止めなければならない。

刺し違えてでも…。

拳を握り締め、呼吸を整え。

一歩踏み出そうとしたその時。

「終~了~♪」

突然、間の抜けた声を出したのは可畏だった。