天神学園の奇怪な面々Ⅴ

後方の校門、その門柱に叩きつけられる葉月。

頑丈な門柱が衝撃で揺れ、小さな亀裂が走った。

「ば…」

龍太郎が叫ぶ。

「馬鹿野郎!素人に『鉄山靠』なんてぶち込みやがって!」

龍太郎とて多少は空手を齧っている身だ。

格闘技には精通している。

八極拳という流派の中国拳法の技、『鉄山靠』の威力とて、自らが受けずとも知っている。

少なくとも武道を修めていない葉月が食らって、平気でいられる技でない事も知っている。

そんな技を容赦なく放つ龍娘に怒りを覚えた。

が…。

「お前は新倉を過小評価しているな、丹下」

厳しい表情のまま龍娘が言う。

続いて。

「嘗めんじゃねぇぞ、丹下…」

笑みさえ浮かべて葉月は身を起こした。

「あんな女の体当たりなんざ…ただのスキンシップみてぇなもんだ」