「ひぃ!!」 真子は思わずびっくりしてまた転校生の腕に抱き着いた。 退治と言われても、やっぱり幽霊が苦手の真子にはどうすることもできない。 松本の姿を見るだけで怖いのだ。 でもその時だった。 『助ケテ…』 どこからか囁くような声が聞こえた。 「冴橋さん。今なんか聞こえましたか?」 「何も聞こえないぞ?」 いや、気のせいではない。 目をつぶってもう一度聞いてみた。