かなり走った気がする。
着いた場所は下の階の薄暗い教室。
おそらく準備室か何か。
「ここならしばらくは来ないだろう」
「あの・・・一体何を?」
すると転校生は真子の肩をガシっと置いた。
「今から事情を説明する。よく聞け。
今のは悪霊だ。
しかしそれはただの悪霊ではない。
悩みを持つ人間につく霊だ。
それによって取り付かれた人間は呪われる。
今のようにな。
悪霊は非常に気配が薄い。
だから普通人間には見えない。
だが、御主は見える。
だから今から悪霊を退治する。」
「……はい??」
目が点になった。
話の道筋が見えない。
そんな非常識なこと言われても、成績優秀な真子でも理解不能。



