ある日ミナは逝ってしまった。
死因は不明のままだった。
梓は思った。
ミナが逝ってしまった原因。
それは悪霊だったんじゃないかと。
そしてミナの母親からこんなことを聞いた。
本当はミナは梓のことを嫌ったわけじゃない。
そのとき、つい嫌な気持ちを言ってしまっただけ。
でも梓はずっとミナに嫌われたと思い続けていた。
だからミナは梓と誤解を解きたくてもできなかった。
だから彼女はどんどん心が弱くなっていったと。
つまり、あの悪霊は心の弱くなった人間に憑くものだと感じた。
もう少し早く気付けば助けられたのに。
もう少し彼女の傍にいたら、また仲良く過ごせたのかもしれなかったのに。



