「あなたの過去を知ってしまいました」 「……!!」 「すいません。 梓さんにとっては知られたくなかったかもしれないですけど、梓さんを助けるにはこうすることしかなくて…」 梓はしばらく下を向いて黙っていた。 「…それだけは知られたくなかったな」 やっぱり彼女にとってはとても重い過去だった。 その傷は今でも痛むだろう。 ずっとそんな思いを抱えたまま一生を過ごしてきていたのだから。 「……でも御主には知られたし… この際本当のことを話そう」 彼女は真子に本当のことを全て話してくれた。