次の日。 真子は美紅のことしか頭になかった。 授業でとったノートが解読不明の字になっていたり、壁にぶつかったり。 いつも真面目な彼女が、こんな行為をするのは有り得ないので、周りの人たちに心配されてしまった。 それほど美紅のことが心配なのだろう。 「どうした真子? あの娘のことが心配なのか?」 梓には何でもお見通しのようだ。 「私すごく心配性なんで」 「そこまで心配するか?」 「梓さんは思わないんですか?」 「……」