オレンジに染まるペンギン公園。


小学校の卒業式を目前に控えて、あたし達はいつもの遊び場に集まっていた。





「なぁ、俺達だけのタイムカプセル作ろうぜ」





ペンギンの形をした滑り台のてっぺんで吉原悠馬(ユウマ)が言った。




「タイムカプセル?」




そう言って、ビランコをこぐ手を止めたのは安逹彩香(サヤカ)。




「おもしろそう!やろうよ!大人になってからみんなで掘り起こすんでしょ?」




彩香の隣でブランコをこいでいたあたしは,悠馬の提案に乗った。
公園の中にある小さな日時計に腰を下ろしていた二宮壱吾(ニノ)はしかめっ面であたしを見上げた。


「おもしろそうって…芽衣ってそーゆうの大好きだな」


呆れたような、バカにしたような顔であたしを見る壱吾をキッと睨んでからあたしは彩香に視線を映した。



「ねッ彩香もやろうよ。もうすぐ卒業だし…いい思い出になるよ」


「よし!じゃあ卒業式が終わったらみんなここに集合だな」







あたし達は悠馬、彩香、壱吾の4人はいわゆる幼馴染ってやつで、昔からなにかとつるんではこの公園で一緒に遊んでいた。






きっと中学に入ったら遊ぶ回数は減ってしまうんだろうけど、この関係は変わらないと思ってる。





その証に、タイムカプセルを埋めようとゆうことになったんだ。