「優芽さん」


たとえ背中に腕を回してくれなくても。


あたしを受け入れてくれなくても。


それでもあたしは全力で龍平さんの背中に手を回す。


しっかりと


あたしから離れていかないように。



「たとえどんな過去を持っていたって、関係ない!!」


「俺は一生罪を背負っていかなければいけないんだ」


「だったら!!あたしも一緒に背負う!」


「優芽さん!」


龍平さんがあたしを放そうと腕で抑えつける。


そんな事であたしは絶対に離れたりしない。




「優芽さん、俺は..本当にごめん」


力が抜けたと同時に龍平さんから離れた。


「俺の事はもう..忘れて」