∮黒騎士∮ツンデレラと俺様騎士

数学の教師長田が 清春の机の上の物を見つけて 目を大きく見開くのだが…

数秒後には 皮肉たっぷりの冗談を清春にとぶつけていた。


「全くもの好きも いた者だ

お前みたいな落ちこぼれを∮黒騎士∮に選ぶとは…

この学園も落ちたものだな…

なぁ…黒夢 清春」


清春は口元を緩めた。

「…?」

≪その物好きは…先生のクラスの沙羅雪だけど!≫

長田の目が開き清春を見る。


≪本人には その気が無いようだが…

俺が 彼女をクイーンに押し上げる。≫


俺はクラスの皆の前で宣言した。

C組は割れんばかりの声援に包まれる。

長田は 一瞬だけ冷ややかな目を清春に向けるが…

すぐに黒板と向かい合い 数式を書き始めた。

再び生徒と向き合った長田は

「この問題を…

∮黒騎士∮に任命された 黒夢に解いて貰う…

私からの任命祝いにどうだ。」

長田はいやらしい笑いを浮かべる。

あきらかに 清春では解けない事はクラスの者なら誰もが分かっていた。