心地よい秋風があたしのセーラー服のタイを揺らした。 「バレー部です!中学からずっと!」 「そうなんだ。俺も中学バレー部だったよ」 え?嘘? 片桐くんがバレー部だった? 倉木め、聞いてないんだけど。 「あ ほんとに?高校では、続けないの?」 夢みたい。 片桐くんとあたし話してるんだ。 ギュッとスカートを握りしめ、さらに力が入る。 「うん、バレーより楽しいもの見つけたから」 ん? なんか今すごく笑い方が妖艶だったんですけど。