「…品川のこと好きになったのかと思った」 パッと顔をあげると口に腕をあてて、ちょっと辛そうな片桐くんがいた。 「ええええぇ?!なんで!?」 住宅街にあたしの声が木霊する。 慌ててボリュームを下げるが、片桐くんはフっと笑っていた。 「だって、俺んとこ来ないでアイツとばっかつるんでるじゃん」 え… それって、それって、 あたしと品川くんがつるんでるのが嫌ってこと!? つ、つまり… 「妬いた」 「!!!」