緊張が高まる。
言うまでもなく、待っているのは修羅場だ。
すっかり日が落ちて暗くなった辺りに空気がはりつめている。
「俺の言う通りにして」
「うん…」
そして、門の奥に人影が見えた。
ゆっくりとこちらへ向かって来る。
「司くん!」
黒髪ストレートの清楚な容姿の女の子が現れた。
さっきは焦りと緊張で全く目に入ってなかった。
改めて見ると、女のあたしかしてもかなり可愛い。
完敗の二文字が脳裏をよぎる。
「ごめん。呼び出したりして」
「ううん。わざわざ来てくれるなんて、すごく嬉しいっ」
言葉や仕草すべてが、魅力的に見えた。
「あれ?その子…」
「ああ。俺の彼女」

