ロールキャベツ男子の誘惑。



「中庭、ご、ご一緒してもよいですか?」

なんだ、この日本語。
あまりの緊張で顔を上げることもできない。



「…いいけど。よく知ってんね、俺が中庭いくって」


あ、ボロがでた。
まぁこれがあたしなんだから仕方ない。



「あ、いや、ごめんなさい」


「なんで謝る?」

あ 笑顔だ。
嘘、めちゃくちゃ可愛い。
ヤバいくらいにあたしの心臓は高鳴っていた。



「おいでよ」

2人掛けのベンチにちょこんと座ってみた。
初めてこんな近くで片桐くんを見る。