え?え?え? 「ミカコってほんと騙されやすいよね」 一瞬抱きしめられたはずなのに、片桐くんは気がつけば川沿いの道へと引き返し土手のほうへと歩きはじめていた。 「あの・・・片桐くん?」 「ほら、こいつ」 橋の下の土手のとこにみかん箱があった。 片桐くんの指の先を見れば、 「犬!?」 「うん。マチカって言うんだ」 なんですと!?マチカ!?