ユナは玉座のそばで、じっと手を握っていた。

「いくぜっ・・・!」

バルトがそう声をかけ、カズアが頷く。

そうして二人は、魔法力とも生命力とも違う何かを放った。

それが何なのかユナには分からなかったが、暗い気配がここに封じ込められて消えてゆくのを感じた。

いつか分かりあえる日が来たら・・・。
そっと目を瞑る。


   *      *      *     *


世界が平和になった瞬間だ。