エリサは言葉の意味を理解しようとする気持ちと、一人で先にいってしまう感情を押さえることと、バルトの反応を確認することで、頭がいっぱいになった。

なんでバルトは何もなかったような顔で、肯定も否定もしてくれないんだろう。
しかし問い詰める勇気はない・・・。

しばらくどちらも何も言わずにいたが、じっとしているのが苦手なエリサが先に口を開いた。

「な、なんでいきなりこんなことを話そうと思ったんだ?」

「なんでかな・・・なんとなくだ」

バルトはケラケラ笑った。