「両親二人が愛し合っていることは子供の俺でも分かったよ。
 ミュール様とも仲良くしてたようだけど、でも親父が失恋してよかったぜ。
 お前と兄妹になってたんだからな」

どういう意味かエリサはちょっと考えたが、バルトがさらっと言ったのでなるべく気にしないようにした。

「バルトの情熱的なのはお父さん譲りなんだね」

「親父譲りか・・・確かに血は争えないっていうか、運命なんだな、お前のこと特別に思うのって」

「え?」

「え?」

エリサとバルトは顔を見合わせた。