「闇王を倒すメンバーを集めるために、国で主催したらしい。
 今思えばアレス様のお供を探してたんだな。
 そこで目をつけられたのが、ミュール様とルークおじさんと親父だったってわけだ」

いや、とバルトは首を振る。

「親父とミュール様は初対面じゃない。
 幼馴染だ。親父は、ミュール様のことが好きだったらしい」

エリサは目を見開く。

口をあんぐり開けたままのエリサを笑って、バルトは続ける。

「フラれたみたいだけどな、パーティを組むずっと前の話だ。親父はあっさり諦めてお互いいい友人として付き合っていたそうだよ。
 それから偶然行ったマンゴスチンでお袋と出会って一目惚れ。
 そのまま追いかけてって結婚、俺が生まれたんだって」

笑いながら楽しそうに話していたバルトがふっと目を細める。