Gleam -ドリームキャスト!-

②「バルト、冗談はよしてくれ」

エリサはできるだけ声を低くして言った。

「本当におれをバルトだと思うのか?」

「ああ、お前はたまにこういう子供ぽいことするからな・・・。
 さ、手をどけてくれ」

エリサは少し腹が立った。
わざとならまだしも、年頃の女の子を本気で男の声と間違えるなんて!

盛大に蹴りを入れてやろうと企んで、足を上げた瞬間だった。

「いい加減にしろよバルト。
 エリサみたいな声出して・・・そんなにあいつが気になるのか?」

「え・・・?」

同時に手を外してしまった。
カズアが振り向く。

「エ、エリサ!」

「・・・カズア、いまの、どーゆう意味?」

エリサの表情が強張る。心臓が破裂しそうなくらい唸っている。