「まずは腕試し」
そう言って、榊原が拳を突き出した。
難なく手のひらで受け止めて横に払う。
「お次はどうだ?」
くるりと体を反転させて足蹴を繰り出した。
低い位置からの蹴りを横飛びにかわして次に繰り出される蹴りに備える。
「何が繰り出されるかわかってるんだな?頭が良ければ反射神経もいい」
感心したようにふむふむと顎を指で撫でる。
「同じ顔じゃなければ良かったのにな」
「!?」
呟きに似た声が耳元を掠めたかと思ったら、左肩に鋭い痛みが走った。
油断したわけではないのに膝と突きが同時に見えない速さで飛んできた。
片膝をつき激痛をやり過ごす。
「さかきさん!」
金切り声を上げて彼女が駆け寄るのを制止させる。
「来てはいけません!」
「でも!」
「わたしに構わずに」
「だけど!」
前に銃弾を受けた肩を庇っていたのを読まれたんだろう。



