「俺のひかる」 乾きつつある髪をすきながら、鼓動が速いひかるを抱き締め静まるのを待つ。 「北海道へ行きましょうか?」 「え?」 「函館にいるひかるの両親に会いに行きませんか?」 余韻を引き摺っていたひかるが腕の中から顔を上げた。 「夏休みですし」 「行きたい!行く!」 即座に返事をしてにっこりと笑った。 「そうですね。行きましょう」