暗闇に青く浮かび上がる古い墓場。
「ガアガア」
カラスの気味悪い声が響くのを聞いて、ひかるちゃんは震えてしっかりとしがみついてくる。
墓場、卒塔婆の後ろからゆらりと白いものが横に過った。
「きゃああ!」
悲鳴をあげたけど悲鳴にならない声が胸に振動した。
両手で必死に胸元にしがみついて顔を擦る。
「お、お化けが」
「大丈夫ですよ。通りすぎていきましたから」
「ほ、ホントに?」
「だから顔をあげてください」
涙目で恐る恐る見上げると、ひかるちゃんは半泣きで上方向を指差した。
「ひ、人魂…」
よくある仕掛けだ。
燃えない脱脂綿みたいなものに薬品をつけて飛ばし青白い炎が飛んでいるように見せかける。
「ひっく、怖い…」
「大丈夫です。わたしがついています」
ぎゅっ
「わたしがそばにいますよ」



