頭の中には暗くなった校舎で迫られて後ずさるひかるちゃんの姿が浮かんだ。
いてもたってもいられなくて、車から降りて正面玄関へ向かう。
人気がなくなりつつある校舎に土足のまま踏みいれ辺りを見渡した。
確かひかるちゃんは視聴覚室で補習だと言っていた。
壁にあった校舎案内図を頭の中に叩きこんでB棟二階へと駆け上がる。
嫌な予感は消えない。
仁ほど野生の勘は強くないがひかるちゃんに危険が迫っているような気がして胸の中がざわめいていた。
二階の教室はどの教室も暗く人気はない。
「ひかるちゃん!」
焦りはマックスだ。
B棟二階の教室の戸を次々と開け姿を探していく。
だがどの教室にもいない。
あと二つしかない教室へと走る。
ガチャガチャ
ガチッ
手を掛けたドアには鍵がかかっていた。
ドアの上に掲げられたプレートには視聴覚室とあった。



