それから、今はちょっと早めのお昼休憩。
持ってきたお弁当を広げ、もくもくと食べ進める。
そんな時だった・・・
ピロロロ~♪ピロロロ~♪・・・
不意に携帯が鳴る。
ピッ・・・『もしもし?』
「もしもし、琉乃。あたし、詩」
『うん。どうしたの?詩ちゃん』
電話の相手は詩ちゃんだった。詩ちゃんとは、幼稚園からの幼馴染で唯一の友達兼親友。本名は比良井 詩(ひらい うた)、詩ちゃんは私と違ってれっきとした高校生。そんな詩ちゃんからの電話はそう珍しくもない。なんせ、私が高校行かないって言った時にはわんわんと泣いていたぐらいから。

