相思相愛~彼方という存在~



「はぁ~・・・良かった。気ぃ失ってただけか」

『え?!私、気絶してたのっ?!』

衝撃の事実に、私は困惑する一方だ。

「覚えてないのか?琉乃、いきなり頭抑えて倒れたんだ」

『そういえば・・・』

「で、俺の家の方が近いから、ここまで運んだ」

『えぇっ?!ごめんっ・・・本当にごめんなさい。迷惑かけちゃったね・・・』

私は自分が情けなくなって、顔を下に向けた。

「琉乃・・・」

ふいに名前を呼ばれたので、すぐに顔を上げた・・・

一瞬のことだった・・・