遠くから声がする。 それもとても心地がいい声が。 「・・・琉・・・乃・・・琉乃っ・・・」 『ん・・・玖・・・遠?』 夢でも見ているのかな・・・ 「琉乃、こんなとこで寝てたら風邪引くぞ」 『ぇ・・・』 いや、夢じゃない。 間違いなく、目の前には玖遠の顔がある・・・ 『あれ・・・私・・・』 「ここ、お店だから。琉乃、寝ぼけすぎ(笑)」 フッと軽く、玖遠が笑った。 そして、無意識に時計を見た。