カランカラン♪~・・・

『茂ちゃんっ!!おはようっ!!』

軽く息を切らして挨拶をする。

「いつもいつも、そんな息まで切らして来なくても店はどこも行きやせんよ」

ほっほっほ・・・という弾んだような笑い声で出迎えてくれるここのお店のマスターの茂ちゃん。

『でも、お客さんに迷惑が掛かっちゃうし・・・。それに、茂ちゃんもいい年なんだし・・・』

「ほっほっほ・・・わしゃ、まだまだ若い。それにお客も大事じゃが、慌てて琉乃ちゃんにもしものことがあるんじゃないかと思うと、わしゃ生きた心地がせんわい」

『・・・うん。ありがとう、茂ちゃんっ!!』

そう言って、私はお店の奥にあるスタッフルームに駆け込んだ。