頬に押し付けられたものは形の良い唇。
それが分かったのは心地よいシトラスの香りが鼻をかすめて私の顔の真横に整った顔が近づいていたから。



「今は…これでいいよ。」



ニヤッと笑った彼は「ちゃんと約束は守る。」と言ってその場から立ち去った。

どうやらバラさずにいてはくれるらしい。



ていうか…いくらキスが頬でも…




「ドキドキが止まらないんですけど…」