プラチナ

「ねぇ、桜ちゃん。」

目を伏せて顔を近づけてくる。

少しずつ距離が縮まる。


ちょ…本当にありえないんですけど…


「俺…初対面の人に足踏まれるとか…本当に初体験なんだよね…?」


だからなんだって…そういいたい。

だけど、いつのまにか私と彼の距離はもうほとんどない。


このまましゃべると息がかかりそうで…

心臓を落ち着けるのに必死すぎてしゃべれない。