プラチナ

みんなが見つめるなか、ティアラを持って私の後ろに回った桜庭君が耳元でささやく。


「おめでとう。音峰…俺…あきらめねぇから。」


チュッ…というかわいいリップ音を鳴らしてわたしの頬に口づけをする。

ニッという悪戯な顔で笑う彼にドキッとしてしまう。



あきらめないって…何を?




歯を少しだけ見せて笑う彼は本当にかっこいいい。


でも、会場の女の子が私にキスをした彼に叫んだのも…



言わなくてもわかるよね…