ドカッ!!!!




言い合うアタシとヤツの間を割った拳が、ヤツの背後のドアに減り込んだ。

それをチラッと見た男が至極冷静に嘯く。




「その手・・・・商品に傷つけちゃマズイんじゃなかったか?」

「イーブーキィィィ。てめぇ、今度コイツに手ぇ出したらマヂでヤんぞ。ごらぁ。」

「はぁ・・・出すかヨ。・・・つか、何、このダサ子、アンタの?」

「「「あ、イブキ、禁句ワード・・・」」」




兄ぃのオーラが一気に黒くなった。



「アァ!?俺の妹と知っての悪口か!?喧嘩売ってんなら買うぞ、ぅらっ!!」

「はー?ンな事知ンねーし!!てか、・・・・・・はー!?イモウトォーッ!?」




胸倉掴まれるよりその言葉の方が衝撃だったのか、ヤツはハトが豆鉄砲を食らったような顔でアタシを見た。






「・・・・・すんげー悲惨なDNAの分配だな。」





ななな、なんだと、ごらーっ。