伝えられた用件にどん底だったテンションが一気に跳ね上がった。
「マヂ!?行きたいっ。・・・あ、でも、バイトあるかも。確認取って折り返す~。」
電話越しに投げキッスを送って、台本を読んでた兄ぃのトコロへ早速飛んでった。
「兄ぃっ、今度の土曜日、ヒョーガが花火行こうって!ね、行ってイイ?」
「あー?ヒョウガ?・・・・オマエまだあんなんと付き合ってたんか。」
呆れたように言って、視線を天井へ持ち上げる。
「その日は確か、珍しく会場の都合でコンサート入ってねーんだよな。そんで基本オフにしようっつって・・・俺だけ取り直しの仕事入ってて。一応、古山っちに確認取れ。」
それで古山っちに注目!
イブキと何やら押し問答していた古山っちが、アタシにほへーっと笑いかける。
「今のところ、イブキ君次第かなぁ。穴の開いたラジオのゲスト依頼の打診がきてるんだけど、どーしてもやらないっていうから、この調子なら――――」
「やりますよ?」
なぬ!?
古山っちのセリフに被せ、イブキがニッコリ笑う。
「新人アイドルが仕事選ぶなんておこがましい、・・・でしょ?」
似非王子ウサンクサッ!!