「アンタこそどこの俺様よ!?」 プチン。 堪忍袋の緒が切れて、思いっきり振り向いたアタシ。 勿論睨みつけるつもりで。 ひょっとしたら殴るつもりで。 なのに、振り返った瞬間 ――――唇が塞がれていた。 え? キス? 何でぇぇっ!? あまりの出来事に固まるだけのアタシ。 唇を放して男は徐にニッコリ笑った。 「口止め料。」