「陽菜乃が、俺だけを見てくれるように、別れたんだ。
 ずっと好きだったし」



陽菜乃の息がかかる。


きっと陽菜乃は、安心してるだろう。


眠れないくらい不安になってたんだから



「…ねえ衡?」


「ん?」


上がった陽菜乃の顔。


照れ臭そうに、だけど嬉しさの方が勝った


照れを隠さない、可愛い顔。



「私を、離さないで」