俺は姫乃を置いて、帰った


「兄貴、おかえり。飯は?」


「要らねえ。寝る」


「ちょ、兄貴...」


たけるの声も聞かず、自分の部屋にこもった


携帯を開くと姫乃からメールが来ていた


『ごめんなさい...。
あたし...もう斗真と付き合えない...。
わがままばっか言ってごめんなさい...』


そんなような内容だった


イラついて、メールも全部消して電源を切った


姫乃は...どうでもよかったんだ


さっきの...采史って野郎と一緒になったんだ


姫乃が傷つかないならそれでいい


けど...


俺はもう考えることをやめた


「兄貴」


「あ?」


部屋にたけるが入って来た


「彼女となんかあった?」


「誰だよ、彼女って」


「は?」


たけるは混乱してる


「俺に彼女なんて1人も居ねえよ」


「けど姫乃先輩は...」


「あーアイツ?遊びに決まってんじゃん。興味ねえっつうの、あんな女」


クスクス笑う


たけるは本当に混乱してる様子