「有羽!!」


「おう、おかえり。姫乃ちゃん、居た?」


「居ねえ。今から家行ってみるから俺、抜ける」


カバンを背負う


「1人で大丈夫か?」


有羽は不安そうに俺に問う


...有羽はいつも俺を救ってくれた


俺が中学ん時に悩んでたら何も言わずに


一緒になって空を見上げてくれた


何も言わず、知らないくせに...


コイツはずっと俺のそばで俺のために居てくれた


いつも...俺はコイツに救われてたんだ...


だから俺は、1番大切な女を救う


そしたら有羽も...女遊びをやめるかな?


「大丈夫。行ってくるよ」


「気を付けてな」


「おう」


「あ」


「?」


ドアのとこで立ち止まる


「有羽、いつも...ありがとうな」


有羽に向かって笑う


満面の笑み



「...おう」


有羽もつられて笑う


俺はそれを見て、学校を出た