鈍感彼女



駅に着く


「斗真ぁ!!」


笹山が急に甘えてくる


それがすごくかわいく見えた


「ンだよ」


「あたし...まだ帰りたくない...」


そうは言ってももう6時


早く帰らせねえと笹山、遅くなって危険な目に遭わせちまう


「だーめ。帰れよ」


「.....」


今にも泣きそうな笹山


「月曜日からまた会えるだろ?たかが2日だ。すぐに過ぎるから」


頭をポンポンとする


笹山は頷く


「だから、帰れよ?寄り道もなしだからな。こっから先、俺行けねえから」


「うん...斗真も...気を付けて帰ってね...?」


「俺ァ男だ」


「そうじゃない...」


「?」


じゃあなんだよ?


「斗真...モテちゃうから...」


...そっちの心配かよ...


「大丈夫。俺はお前以外に興味ねえって」


「本当...?」


「本当。だから心配するな」


ほっぺにキスをする