-マキside-
「ここが、こうこうかぁ……」
初めて見る高校というものに、あたしは口をあんぐりと開けていた。
背伸びをしてもジャンプをしても、あたしよりずっとずっと大きいビル。
育成施設で読んでいた小説からのイメージだと、もう少し小さかったんだけどなぁ。
あたしはSY001。
山崎咲ちゃんのクローン。
咲ちゃんが中学3年生のときに生まれて、この一年間でたくさんのことを学んだ。
咲ちゃんとほぼ同じにつくられているあたし。
違うところは、髪の毛と瞳の色、そして頬にあるバーコード。
咲ちゃんは茶髪に黒い瞳につるつるのほっぺだけど、あたしは桜色の髪に兎みたいな赤い瞳、そして頬には「20SY0196M」と記されたバーコードがついている。
本物の人間と区別をつけるため、この3つは違わなくてはいけないらしい。
なんとなく差別されてる感じがあって、あたしは嫌なんだけど。
「ここが、こうこうかぁ……」
初めて見る高校というものに、あたしは口をあんぐりと開けていた。
背伸びをしてもジャンプをしても、あたしよりずっとずっと大きいビル。
育成施設で読んでいた小説からのイメージだと、もう少し小さかったんだけどなぁ。
あたしはSY001。
山崎咲ちゃんのクローン。
咲ちゃんが中学3年生のときに生まれて、この一年間でたくさんのことを学んだ。
咲ちゃんとほぼ同じにつくられているあたし。
違うところは、髪の毛と瞳の色、そして頬にあるバーコード。
咲ちゃんは茶髪に黒い瞳につるつるのほっぺだけど、あたしは桜色の髪に兎みたいな赤い瞳、そして頬には「20SY0196M」と記されたバーコードがついている。
本物の人間と区別をつけるため、この3つは違わなくてはいけないらしい。
なんとなく差別されてる感じがあって、あたしは嫌なんだけど。



