兄さんには腹括ってもらわにゃならんけぇの


スタジオに戻って、部屋に入る。
ベットにダイブしようとして、
異変に気付いた。

「…識?」

「正解。
よくできました」

「…ぅあ」

強く腕を引かれてよろけた俺の口から、
変な声が出てしまった。

「可愛い」

「まぁ、な」

そう言うと怒るはずの俺が顔を赤くしたから、
驚いたのだろう。
少し寂しそうな顔をしてから、
微笑した。

「朔と何かあったんだ?」

「親父とシた」

そう応えると唇を突き出して、

「俺と付き合うって言ったくせに」

と笑った。

「ごめん」

申し訳なくて俯きがちに言うと、

「いいよ、最初から全部は無理だよ。
特に臣には」

そう言われてムッとする。
ガキ扱いすんな。

っちゅ

「ガキはこんなことできねぇぞ」

と笑う。

「参った、 降参だ」

識が俺を捕らえようとするのを理性が抑えようとしているのが手に取るように分かる。

どくん