放課後、みんなが帰った後の教室に私と伊織君だけが残された。

とりあえず適当な席に向かいあって座る。

「それで話しって?」

早く図書室に行きたくて話しを切り出すと、

「えっと・・・その・・・・・・」

伊織君はそう言ったきっり俯いて黙り込んでしまった。

私はわけが分からなくて伊織君を見つめ続ける。

数分して意を決したのか伊織君が急に顔をあげてこう言い出した。

「橘の気分害しちゃうと思うけど、出来れば怒らないで聞いてほしいんだ。最近神崎先輩とすごく仲良いだろ?そのことなんだけど、あまり神崎先輩と親しくしすぎない方がいいと思うんだ。」