始発とともに

「蓮華は今まで参加してなかったのか?」

北斗の言葉に蓮華はコクりと頷いた。

「じゃあ皆で参加出来る出し物にしよう。
次までに考えてくること♪
ってことで良いよね、春くん?」

それまで窓の外を退屈そうに眺めていた担任の春樹が頷いたので、今日の話し合いは終了となった。

「何が良いかなぁ、春くん。」

「知らん。
生徒だけでやる決まりだろ?」

放課後になり、担任であり科学担当の春樹に文化祭の相談をするために、四人は科学準備室を訪れた。

「だからやる気なさげだったのか…」

「大人は手を出さないのがルールだからな♪」

呆れ顔の北斗とは反対に、春樹は自慢気に言った。

「春くん、担任は例外だから。」

崇は冷静にそう言うと、ため息をついた。

「…頑張れ、クラス委員!」

春樹はニヤリと笑いながら言った。