始発とともに

駐輪場に自転車を置いて、下駄箱に向かった。

「あっ、おはよう蓮華♪」

下駄箱で不機嫌そうに靴を履き替えている蓮華と合流した。

「おはよう。」

「蓮華は低血圧だから、朝は基本的に不機嫌だけど気にしないでね♪」

通訳のように言う崇の頭に、蓮華の鞄が落とされた。

「余計なこと言うなったら。
あっ北斗、昨日の本どうだった?」

「面白かった、またオススメ教えてくれ。
蓮華とは本の趣味が合いそうだからな。」

「そっか…
昼休みに本返しに行くけど、北斗も一緒に行く?」

僅かに微笑みを浮かべる蓮華に、北斗は頷きで返事を返した。

「あれ?
二人はもう仲良し?」

焦ったように言う崇に、蓮華は慌てたように首を振った。

「昨日図書室で一緒になっただけ。」

「なぁんだ、そっか♪」

安堵しながら笑う崇に、北斗は昨日の話を思い出していた。

片想いは大変だなと苦笑いを浮かべた。

「私も一緒に行って良い?」

ずっと黙っていた秋が、妙に明るい笑顔を浮かべながら蓮華に言った。

「じゃあ俺も!」

崇まで言うと、蓮華は複雑な表情を浮かべながら頷いた。