始発とともに

小さな学校なのに、図書室には妙に本が充実していた。

一般に解放している様で、寄贈書も多く珍しい本もあった。

北斗はとりあえず目についた本を手にとって席につこうとした。

すると、本棚の影の席に茶髪頭が見えた。

「渡辺?」

北斗が声をかけると、蓮華は驚いたように北斗を見つめた。

「山内…
何してるの?」

「何って…
本読みに来た。」

「そう、だよね…」

二人の間に妙な沈黙が流れ、北斗は蓮華の前の席に座った。

「渡辺も本好きなのか?」

「うん…
ここの本はほとんど読んでるかな。」

「へぇ、すごいな。」

二人はなんとなく気まずくてそれぞれ本を読み始めた。