始発とともに

「あっ、そうなの?」

崇が驚いたように言った。

「そうだよ!
変なこと言わないでよね?」

秋はそう言うと、スタスタと歩き始めた。

「ごめん。
じゃあ北斗の片想いか…」

「なっ!?」

北斗が動揺すると、崇はガシッと北斗の肩に腕をかけた。

「大丈夫♪
気持ちわかるよ。
片想いは辛いよな…」

「…?」

「俺なんか片想い歴十年だぞ?
北斗なんか可愛いもんだ。」

崇が苦笑いを浮かべながら言った。

「十年?」

「そう。
俺は蓮華一筋♪
あっ、内緒な?」

崇はあんなにツンツンした蓮華が好きだと言った。

「…大変だな。」

「そうなんだよ…
あいつ素直じゃないからさぁ…」

崇が嬉々として泣き真似をするので、北斗は呆れたように崇の腕を外した。

「北斗、何してるの?
早く行くよ。」

秋が前方から呆れたように呼んでいる。

北斗と崇は目を見合わせて笑ってから、秋のもとに走った。