始発とともに

『1―J 』

そこがこれから二人が高校生活を過ごす教室だった。

小学生のクラスから高校生のクラスまでがアルファベット順になっているのは、教師が楽にクラスを呼び分けられるからかも知れない。

北斗は教室の扉に手をかけ、ゆっくり秋を見つめた。

秋は神妙な表情でコクリと頷いた。

ガラッ

扉を開けて教室に入った瞬間、同級生で賑わっていた教室内は時が止まったように静かになっていた。

「…」

誰も声が出せないまま、妙な沈黙が教室を包んだ。

「おっはよー♪
って…どうしたの?」

沈黙を破ったのは、明るい笑顔で教室に現れた男子生徒だった。

「ん?
あっ、君達が噂の都会から来た子?」

男子生徒はそう言うと、二人の周りをクルクルと歩きながらふーんと言った。

「…何?」

北斗が不愉快そうに眉をひそめながら言うと、男子生徒はニッコリと笑った。