始発とともに

そのまま黙ってしまった父を残して自室に戻る。

座ることも横になることもなく、ただ立ち尽くしていた。

母はもちろん知っているとしても、弟達は知っているのだろうか。

隣の部屋が妙に静かな事すらも、心を沈ませる。

なぜ今、なぜ今日、なぜ俺が…

頭の中で、尽きることのない疑問が回っている。

気がつけば夜の10時を回っていた。

とりあえず風呂に入ろうと思い立ち、静かに部屋を出た。

リビングから明かりが漏れ、両親の話し声が聞こえる。