始発とともに

静かに襖を閉めて、そっと廊下に出た。

もうすぐ春だと言うのに、やけに空気が冷たく感じた。

「寒っ…」

思わず身を縮めた。

「もう起きたのかい?
おはよう。」

縁側でお茶を飲みながら、修二が優しい笑顔を浮かべていた。

「…おはようございます。」

北斗は修二に招かれるまま隣に座り、入れたての温かいお茶を飲んだ。

「夕べは良く眠れたかい?」

「…はい、おかげさまで…」

そうか、と優しく呟く修二に、北斗は怪訝そうに眉を寄せた。

「…どうして何も聞かないんですか?」

北斗の問いに、修二は驚いたような表情を浮かべてから思案するように腕を組んだ。